空を目指したトビウサギ

キバリです。更新は気が向けば。過去は二次創作東方話を書いていました。今は雑談多め。多分。

~ imperishable wedding~ 3

前回のひとまとまりから。

 

 

その後、歌を歌ったり、霊夢が長い文を読んだりした。

そんな時も私は目を閉じて聞いている慧音を薄目で見ていた。普段はやらない化粧をして、可愛くドレスアップをして私の隣に立っている。

私の心の中に、幸せという感情が芽生えてきた。

そして霊夢が長い長い文章を読み終えた。

「えーっと、永遠に愛し続ける事を誓いますか?」

私は深く息を吸い、答えた。

「はい。誓います。」

霊夢は頷くと、慧音にも同じ事を聞いた。勿論、慧音も私と同じ事を言った。

そして、指輪の交換。霊夢が取り出したのは、銀のリングにダイアモンドが付いている指輪だった。

私は慧音の左手を取り、薬指にそっとはめた。窓から漏れる日の光が当たって、キラキラと輝いている。

今度は慧音が私の左手の薬指に指輪をはめる。お揃いの指輪だ。

私は幸福感で胸がいっぱいだった。

「はい、次は…ええ、誓いのキスね。」

霊夢がそう言うと、一気に会場が盛り上がった。キスコールが響いている。

まるでこの式のメインイベントだな、と慧音が笑う。私も、そうだね。と笑い、慧音のベールをあげ、

優しく、甘いキスをした。

会場がさらに盛り上がる。拍手をしている人もいる。

私は唇を離すと慧音を見つめ、衝動に任せてもう一度キスをした。

それを間近で見ていた霊夢は、「お熱いカップルねぇ」と苦笑いをしていた。

その後歌を歌ったり、結婚証明書に署名したりして、もうあっという間に退場の時間となってしまった。

私達は腕を組み、バージンロードを歩いて退場した。拍手がわきあがる。

さらに会場を出た後は、フラワーシャワーなんて用意されていた。

そんなに私達の結婚って、大きい出来事なのかな…?

そう思っていると、慧音がブーケを手にしていた。そういえば、ブーケトスって物があったな…。確か、ブーケを貰った人が次に結婚できるという…。

慧音は後ろを向き、ブーケを投げた。女性陣がわっとブーケの飛ぶ先へ群がる。

空を飛んで取りに行くヤツもいたが、その中をブーケは通り抜け、吸い込まれるように誰かの手の中に納まった。

皆は手にした人物の方へ向く。そこには――――

「……え…?」

何と、ブーケを手に入れたのは秋穣子だった。そこに親友の早苗が「やったじゃない!」と駆け寄る。穣子の方は信じられない、といった表情で固まっている。

私は彼女の幸福を祈り、慧音と共に会場を後にした。

私がこんなに幸せでいいのか。私は控え室でそう、慧音に尋ねた。

慧音は「何を言っている。私は妹紅が幸せになって嬉しいよ」と笑った。

私も、慧音が幸せなら、私も幸せだよ、と伝えた。慧音は恥ずかしそうに俯いた。

可愛い。私は慧音の頬にキスをしようとした。

しかし、視界がぼやけてきた。涙が出てきたのか?

私は目をこすった。しかし、ぼやけたままだ。慧音が心配そうに呼んでいる声がする。しかし、声が出なかった。

私は苦しくなり、手を伸ばした。そして慧音が私の手を掴んだ。すると――――

「妹紅?」

視界がハッキリしてきた。そしてそこにはエプロン姿の慧音が私の手を掴んでいた。…あれ?

「ずいぶん幸せそうに寝ていたな。どんな夢を見ていたんだ?」

…夢?

ああ、分かった。やっと。

今までの全部、夢だったのか。

悔しい。何か悔しい。そしてお味噌汁の香りが空腹の私を誘う。

「…覚えてないや…。」「そ、そうか…何か、ショックなことでもあったのか?」「いいよ…朝ごはん食べよう?」

私はくあーっとあくびをすると、服を着替え始めた。

 

全部、正夢になればいいのに…。

 

 

いや、正夢にしよう。

私はリボンを髪に結びながらそう、決意した。

 

 

 

 

 

まさかの夢オチというね。うん、これでこの話は終わりです。

読んでくれて、ありがとうございましたっ!