空を目指したトビウサギ

キバリです。更新は気が向けば。過去は二次創作東方話を書いていました。今は雑談多め。多分。

リレー小説 Ⅴ

※これはつらね、わんころ、キバリの三人で行っているリレー小説です。

第4話→リレー小説 Ⅳ - 犬小屋という名の倉庫

 

 

一方その頃妹紅と慧音。

暗い森の中、二人はゆっくりと進んでいた。それには二つ、訳がある。

まず一つは。

大丈夫怖くない 怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない…」

慧音は物凄いビビっていた。カタカタと震えながら呪文のように「怖くない」を自分に言い聞かせていた。

慧音は、大体の妖怪は怖くないけれど、得体の知れないもの、不気味なものなどは大の苦手だった。

戦うにしても、『守る』という強い心があるから戦えるのだ。

しかし、肝試しはそういう心は必要ではない。だから慧音はビビっているのだ。

そしてもう一つは。

「はぁ~っ、あったかいなぁ~っ!」

妹紅が慧音の尻尾に顔を埋めていた。肝試しそっちのけでモフモフの尻尾を感触を味わっている。

だから妹紅を引きずる形になり、やっぱり歩きづらかった。

慧音は周りを警戒しながらも、チラチラと妹紅の様子を窺っていた。

「な、なぁ、妹紅。」「んー?なあに~?」慧音は恥ずかしそうに頬を赤く染めた。

「その…手を繋いでくれないか…?」「え…?」

妹紅はやっと尻尾から顔を出した。そして、「あ」と声を上げた。

「もう肝試し始まってたんだ。」「え、知らなかったのか!?」

どうやら慧音はビビりだから、まだスタートしていないと思っていたらしい。妹紅は「ゴメンゴメン」と言いながら手を繋いだ。

「もう、怖かったんだぞっ!」慧音は怒っているようだ。妹紅はそんな慧音の様子を見て、どうしようかと考えた。そして、

慧音の頬に、キスをした。

「これで許してくれる?」「…この馬鹿者…///」慧音はそっぽを向きながら答えた。しかし、尻尾は嬉しそうにパタパタと動いていた。どうやらすぐに仲直りができたようだ。

と、その時。

妹紅が何かに気付いたようだ。

「…?何あれ…?光…?」「ん?何か見えたのか?」遠くに、光る物体があった。

その光は、だんだんと二人に近づいていた。

「ぇ…もしかしてあれって…!?」慧音が震えだした。妹紅は「うわっ」と驚いた。

そして、 慧音が一歩足を後ろに出し……

「いやぁああぁああああああっお化けぇえええええええええええええ!!!!!!」

全力で走り出した。

「え、ちょっ、けーね?!」妹紅を置いて。

そう、光の正体は、人魂だった。

そして、前も見ずに走っていたから、慧音は何かにぶつかった。木だと思って見上げると、そこには大きながしゃどくろが。

「ぎゃぁああぁあああああああああああああ!!!!!!!!!!」

慧音は再び逆方向に走り出し、置いてけぼりをくらっていた妹紅にがしっとしがみついた。物凄く震えている。

慧音の悲鳴に集まったのか、いつのまにかお化け達に囲まれてしまった。

「もももも妹紅っ、なな何とかしてぇ…。」「ったく…しょうがないなあ…。」

涙目の慧音に頼まれて、スペルカードを取り出す妹紅。そして。

「不死『火の鳥 -鳳翼天翔-』!!!!」

弾幕を発動した。

すると不思議な事に、そのお化け達は、弾幕に当たると霧のように消えてしまった。

「「…?」」あ然とする二人。慧音に至ってはまだ震えている。

と、その時、森の奥から笑い声が聞こえた。慧音は「お化け、笑ってる…?」と不安そうだった。

妹紅は何かを考えるように黙ると、「そうか、そういう事か…!」と呟き、慧音に言った。

「慧音、これは鈴仙の幻覚だ!本物じゃない!」「え…?」慧音はキョトン、とした。そして、体の震えが止まった。

「ほら、もう大丈夫だから。行こう?」妹紅が手を差し伸べ、慧音の手を引いた。そして、恋人繋ぎで手を繋いだ。

そのまま二人は森の中を進んでいった。

「あっははははははっ!」その頃鈴仙は腹を抱えて笑っていた。

メディスンは二人の様子を見ていた。

咲夜は、メディスンが完全に泣き止んだ事を確認すると、魔理沙達の所に行った。

「いやーいつも姫様の刺客として二人を見ていたけど、ふふっ、まさかあんなに驚いてくれるなんてぇっ!」

鈴仙さん、笑い声大きいよ…?それよりもっ、また驚かしに行かないの?」

鈴仙は笑いすぎて出た涙を拭き取った。

「ん?あーごめんごめん。そーですねっ、次はメディちゃんの番ですねっ!」

「うん!鈴仙さんよりもたくさん悲鳴をとってくるっ!」

メディスンは嬉しそうにピョンピョンと跳ねながら妹紅と慧音の後をつけていった。

鈴仙も、その後をつけていった。

「妹紅…何かいないか…?」「大丈夫、何もいないみたいよ…。」

二人は周りを警戒しながら、どんどん森の奥に進んでいった。

すると突然、紫色の霧が辺りを覆った。

「くそっ、毒ガスか…!慧音、吸うんじゃないぞ!」妹紅が服で鼻と口を覆って警告する時にはもう遅く、慧音は返事をしなかった。

そして、毒ガスの向こうに、人の影のようなものが見えた。妹紅がそれに警戒しながら倒れている慧音を抱き上げた。と、次の瞬間。

うらめしやっ!!」ガスを抜けて、バッとメディスンが出てきた。

そのまま、固まる事数秒。メディスンがもう一度「うらめしや~」と言った。

「あの、えっと、メディスン?」「私はメディスンじゃない!お化けだ!」

体が痺れて動けない慧音は怖がるどころか、ニコニコと笑っている。

やがてメディスンは、自分が怖くない事に気付き、「鈴仙さあああああん!!」

と泣きながら森の奥に消えていった。

ちょっと可哀想だったかも、そう思ってメディスンが消えた方向を見つめていると、霧が晴れてきた。

すると向こうに、たくさんのお化け達がいた。しかし、それ鈴仙の幻覚だと分かっている二人は怖がらなかった。

そして妹紅がまた弾幕を発動させ、お化け達はそれに当たり、消え――――

なかった。

途端、慧音の顔が青ざめた。

「も、もしかして、アレは本物の…お、化…」

「ひぎゃぁああああああぁああああああああああああ!!!!」

慧音は逃げたかった。しかし、先ほどの毒ガスのせいで体が動かなかった。

「け、慧音は私が守る!」妹紅は慧音の前に立ち、札を構えた。

そして、じりじりとお化け達との距離を縮めていき、

「悪霊退散っ!!」

札をばら撒いた。札に当たったお化け達は、言葉になっていない声を上げて消えた。

妹紅はとりあえず目の前にいたお化け達を消すと、「鈴仙達め…まさか本物を出すとは…」と、呟いた。すると、

「いいえ、これは私達ではありません。」妹紅の後ろから声がした。

振り返ると、そこには慧音に薬を飲ませている鈴仙がいた。涙目のメディスンもいる。

「どういうことだ…?」妹紅は鈴仙に尋ねた。鈴仙は、この場にいる全員に言い聞かせるように説明した。

「この森には、本物の幽霊がうじゃうじゃといます。しかも、その幽霊達は普通の幽霊よりも相当穢れています。」「…よく、そんなこと分かるな…兎。」

「月の兎ですから。昔よりは鈍っていますが、穢れには敏感な方ですよ。」

だからこの辺りに来ないと分からなかったですが、と鈴仙は苦笑した。

「『優曇華』そのものだな。」体が動くようになったのか、慧音が立ち上がった。

「…とりあえず、この奥は危険な香りがしますから、私達も一緒に行きます。」

「うん!メディ、先生守る!!」「な、慧音は私が守るんだっ!」

妹紅がメディスンを睨んだ。メディスンも睨み返した。

「分かったから喧嘩はやめろ……二人とも、よろしくな?」

「「私(メディ)の方を頼ってね!!」」

四人はそんな会話をしながら、森の奥に進んでいった。

 

そんなことをしているうちに、この肝試しの核といわれるものは、まるで入った者を奥へ、奥へと誘うように移動していた。

 

 

 

3079文字~!なんか今回ほぼギャグで埋まっちゃった…。

周を伸ばしていこうと思ったらこんな感じになった。

キバリン本気(?)出して二日(2時間)で終わらせた!

次つらね4649!