空を目指したトビウサギ

キバリです。更新は気が向けば。過去は二次創作東方話を書いていました。今は雑談多め。多分。

上白沢慧音の追憶 5

今まで書いてきた中で、一番長いです。

 

 

 気持ちが落ち着かない。とりあえず、私は住み慣れた里に戻ることにした。

…死体しかない空っぽの里に。

 里に着いた。しかし、そこにはいつもの里の姿はなかった。そして、空っぽでもなかった。

知らない人だらけだった。

後で聞いた話だが、生き残った数人の里の住人が、別の里の住人に片付けを頼んだらしい。

里の中に入ろうとすると、一人の男が私を指差して、叫んだ。

「妖怪が出たぞー!」

すると、武器を持った兵隊のような人達が、私を囲んだ。

私はいきなり妖怪扱いされて驚き、そして必死に「妖怪じゃない!!」と否定した。

すると、一人の男が「お嬢ちゃんの姿、どうみても妖怪だよ。」と言って鏡を渡された。鏡を見ると、そこには、

「!!?」緑がかかった髪に頭から生えた二本の角。そして、着物からはフサフサとした尻尾が出ている。

私はとても驚いた。すると、兵隊みたいな人達が、私をつまみ上げると、里の外に追い出してしまった。「今、里は人間以外立ち入り禁止だ。早く巣に帰れ。」そう、言い残して、男達は里の中に戻っていった。

私はそのまま動かなかった。否、動けなかった。起きた事が衝撃過ぎたのだ。

そして、さらに私は見てしまった。里の奥。運ばれていく母の―――亡骸を。

その亡骸は、白沢の傍にあった。

その時、私は思い出した。

私が唯一、白沢の存在を話した人。それが――――――母だった。

つまり、母は、白沢がどんな妖怪なのか知っていた。

だから、命を懸けて白沢を止めようとした。

しかし――――――

 

そのきれいな着物は血で染まっていた。

 

私は、もうこれ以上現実を受け入れられなかった。私は逃げるように走った。

 

あの、「ありがとう」は、『白沢を教えてくれて』なのか、

『最期の言葉』としてなのか、

今の私にも、分からない。

 

 

 前も見ないで走り続けて、いつの間にか竹林の中に入っていった。

そして、里が見えなくなると息を整え、叫んだ。

「どうしてこんな姿になったんだ!!」

するとまた、頭の中に声が響いた。

「我ノ力取リ込ンダ。我ハ人間デハナイ。ダカラ、ケイネハ、『ハンジンハンジュウ』ダ。」「そ、そんな…!!」

人間ではなくなったことがショックだった。

「大丈夫。ソノ姿ハ、妖ノ力ガ最モ高マル夜、満月ノ夜ダケ。明日ノ朝ハ、マタ戻ル。」「うぅ…そうか…。」

半人、半獣。もう人としては生きられなくなってしまった。そう思うと、涙がこみ上げてくる。

私は、そのまま座り、泣き続けた。

 

 どれだけ涙を流しただろうか。もう涙が枯れて、出てこなくなるまで泣いた。涙が出なくなっても、そのまま座っていた。

しばらく何も考えないでうずくまっていると、「どうしたの?」後ろの方から声がした。

振り返るとそこには、白い髪の少女が立っていた。

 ・

 ・

「なぁ、私はその少女、絶対妹紅だと思うのだが、覚えてないのか?」

「え?うーん、妖怪の子供なんて、何百も見てるからなぁ…。」

「えぇーーっ!!うう…本人が覚えてないのなら、しょうがないかもなぁ…。」

 

 

 「人…間…?」私は呟いた。その少女はクスリと笑い、「人間だよ」と言った。

「君は…妖怪の子供かい…?」「…違う。半人半獣だ。」その少女は驚いたような顔をした。

「へぇ…。で、どうして泣いているの?」「…」「『人間だから里の人達に受け入れてもらえるかと思ったら、追い出されてしまった…』そんなところかな?」「…うん…。」

本当は、別の理由なのだが、そっちも間違ってはいなかったので、頷いた。

「私もだよ…。」少女はそう呟いた。「え?」私は驚いた。彼女はどうみても人間。追い出される理由なんて、どこにもないのに…。すると、突然少女が話しかけてきた。

「君は、半分人間なんだよね。」「うん。この姿になるのは満月の夜だけ。」私は丸い月を見上げた。「…なら、また明日、里に行ってみなよ。」「え…でも…」「大丈夫。きっと。」「う、うん…分かった。」

「それに…」少女は自分の髪につけていた赤いリボンを取ると、私の左の角に結んだ。

「その姿、とっても可愛いよ。」「えぅ…?」

可愛い、と言われて、少し顔が熱くなった。

「じゃあ、私はこれで。またね。」「あ…。」少女は名乗ることすらなく、飛んで行ってしまった。

でも、少女と話をしたおかげで、少し元気が出た。明日、もう一度、人里を訪ねようと思った。

 ・

 ・

「ここまで話しても、まだ思い出せないのか。」「うん。」「……」

 

 

 

 次の日の朝。昨日生えていた角や尻尾はなくなり、昨日少女がくれたリボンだけが残った。

私は帽子を被り直し、再び、里へと向かった。

 里に着いた。もうすでにキレイに片付いており、人々で賑わっていた。

中に入ろうとすると、一人の男に呼び止められた。昨夜、私に鏡を渡した人だった。

「あんた、見かけない顔だな。名前は?」

私は大きく息を吸って、答えた。

上白沢慧音だ。」

 

つっかーれたっ!え、2000字!?

 

コメ返し。

つらね>>

助かったか。よかった~

私もつらねが呼び方書いてくれて助かったよ!

けーね先生は『殿』つける人。そう、信じてる。

 

わんころ>>

固定にしたほうがめんどくさくないのは分かるw

でも一番固定でも面白いのはリリー(B)かなー…。

座薬兎とか、りんりんとか、メランコとかね。

 

うん、あの部分がエロいのは書いてて思ったw

「ありがとう」の理由ねー…。書いてる途中で「あれ、何だっけ?」ってなったのは内緒の話。でもまとめられたと思う((

話の構成早く思いつくとかうらやましいなーなー。