空を目指したトビウサギ

キバリです。更新は気が向けば。過去は二次創作東方話を書いていました。今は雑談多め。多分。

みすうど過去話 3

夜。

鈴仙さんは「夕飯の支度があるから」と言って帰ろうとしたその時。

鈴仙さんはピタッと足を止めて後ずさった。私は森の周りを見てみると―――

狼の大群が私たちを囲んでいた。よく見ると昨日会った狼もいた。

仲間を連れて復讐をしにきたのだ。

狼の数はざっと数えて20匹はいる。しかも今夜は満月。

妖の力が高まると言われている。相手も、こちらも。

1匹の狼の合図に、狼達は私たちに飛び掛ってきた。私は身構えた。

しかし、狼達の目標は私ではなく鈴仙さんだった。

2対20。鈴仙さんと私は反撃したが、数の差で2人ともボロボロになってしまった。

特に鈴仙さんが重傷だ。いろいろな所を噛まれたり、引っ掻かれたりして、

血みどろの状態だ。

昨日、私の頭を掴んだ狼が近づいてきた。「さぁ…ディナータイムの始まりだ。」

鋭い狼の牙が私の首を噛み千切ろうとしたとき。

狼が何故か吹き飛ばされた。風も起きていないのに。

後ろを振り向くと、妖気が溢れ出ている鈴仙さんが立っていた。

瞳は真紅に染まっていた。体や服についている血も含めると、

鈴仙さんが全身真っ赤に染まっているよう見える。

「私の…私の大切な友達を傷つけ、食べようとするなんて…

 絶対にあなた達を許しません!!」

その言葉は私の心に響き、ずっと忘れられない言葉となった。

私の胸の鼓動が頭に伝わる。気がついたときには狼は1匹もいなくなっていた。

周りの木々はなぎ倒されていて、まるで、巨大な妖怪が暴れた後のような、

無残な状態だった。鈴仙さんは、倒れていた。力を使い切ったのだろう。

私は森の中の開けた場所に、鈴仙さんを寝かせた。

そして、唇を重ねて、鈴仙さんの隣に座った。

 

来週に続く…。